「誕生日おめでとう、キラ!」
「…ありがと。で、今年は何をくれるの?」
「キラは何が欲しいんだ?」
「とりあえず君はいらないよ。去年みたいに風呂上がりに全裸で首にリボン付けて出てきたら、速攻別れるからね」
「…〜キラッ!?まだネに持ってたのか、あれを!」
「当たり前でしょう?一瞬本気で抹殺しようと思ったんだからね」
「…キラぁ〜」
「で、今年は何をくれるの?」
「……手を出してくれないか?」
「…?いいけど…」
「誕生日おめでとう、キラ…愛してるよ…」
「……何これ、箱…?」
「開けてみて」
「………。何コレ……どうゆうつもり?」
「指輪。キラに似合うのが見つからなくて、作ってみたんだけど…どうかな?」
「作ったの!?」
「こういうのは始めてだったから、ちょっと手間取ったけど…(照)」
「…君って、本当に器用貧乏だよね…」
「キラ…それ、誉めてるの、貶してるの?」
「両方」
「……で、それはお気に召して頂けましたか?」
「…君にしては合格かな」
「…そうか」
「アスラン…」
「何だ?」
「……どの指にして欲しいの?」
「…へ?」
「だから、どの指に付けて欲しい?今日だけ君のリクエストに答えてあげる」
「えぇ?」
「明日からは僕の好きなようにするけどね?」
「キラ…」
「早くしないと勝手にしちゃうけどいいの?」
「良くない!勿論左手の薬指希望だっ!」
「はいはい…どうせなら君がはめてよ」
「…いいのか、キラ?」
「いいよ?君が作ってくれたものだしね」
「………何か俺、今もの凄く幸せな気分だよ」
「へぇ、随分安い幸せだね…でも僕も…ちょっとそんな気分かも…」
「キラ…っ!」
「ありがとう、アスラン。僕も君が好きだよ…」
「…キラぁ!」
「来年も一緒に過ごせるといいねぇ…」
「来年と言わずに、一生一緒にいようキラ!愛してるよキラ、結婚してくれ!」
「…いやそれ無理だし。てかアスラン、僕達男同士だからね?」
「関係ない!」
「あるよ、どー考えても」
「問題ない!」
「いやあるでしょ、ねぇ?」
「大丈夫だ。二人の愛があれば障害なんて乗り越えてみせるさ!」
「…」
「キラキラキラキラキラ〜!愛してるよ〜〜〜!」
抱きつくアスランをウザいと思いつつも、そのままにしてあげている優しいキラ様でした。(誕生日だし特別にネ)
*
「なぁラクス、今日はキラだけじゃなくてあたしの誕生日だって事、あいつら忘れてるよな…」
「…所詮ホモバカップルですもの、仕方がありませんわよカガリ…」
「だよな…」
「せめてわたくし達は世間様に恥じないように強く生きていきましょうね」
「そうだな。例え弟がホモで、その相手が自分の親友でも…」
「元婚約者が永遠のライバルだとしても…」
『負けないぞ(負けませんわよ)』
*終*
written by SATOKA_sama