ある日。
イザークとキラ、他のメンバーは談話室にいた。
もちろんキラの愛犬、ひなたも一緒。
いつもの通り皆がキラと遊んでいる。
「キラもっ!キラも!」
突然キラが大声を出した。
イザークが何かと思って本から顔を上げるとミゲルとハイネがタバコを吸っていた。
「キラ」
キラの言いたいことがすぐに分かったイザークはキラに声をかける。
「なぁに?いじゃーくおにぃたん」
きょとんとしてキラはイザークを見る。
「タバコは駄目だ」
「えー!なんでぇ?!」
はっきりと言われた言葉にキラはぷくりと頬を膨らませる。
「お前はまだ吸える年じゃない」
キラはまだ4歳。
その上身長も体重も2歳児と変わらないのだ。
成長の遅いキラが吸えば発育に支障が出ることは明白。
「でもはいねちゃんもみげるもおいしそぉにしてるもん!」
こんなところでタバコを吸い始めた二人をイザークは睨む。
その視線が怖すぎて二人は急いで灰皿にタバコを押し付けた。
「お前は背が小さいままでいいのか?」
「やだ。キラおっきくなるの」
きっぱりとキラは言う。
「それならタバコは吸うな。背が伸びなくなる」
「そぉなの?」
首を傾げてキラはイザークに聞く。
「ああ」
「むぅ〜〜」
暫くキラは考えていた。
そしてイザークの元に歩いていく。
近づいてきたキラをイザークはそっと抱き上げて膝に座らせる。
「キラやっぱりいらない」
そう言ったキラをイザークは優しく優しく抱きしめて。
「偉いぞ」
イザークはキラの額にキスをした。
褒められたことが嬉しいらしく、キラは満面の笑み。
そんなキラにイザークは再びキスをした。
夜。
キラをあやして眠らせてからイザークは部屋から出た。
向かう先はミゲルとハイネの部屋。
次の日。
ミゲルとハイネの姿は無かった。
written by mangels:澪様