サイトでレギュラー掲載されている『小さな恋のうた』の番外編「きらきらひかるアスランバージョン」と対になってます。
アスランはテンパッて暴走気味だったけど、この時キラちゃんの心の中は?
キラちゃんは♀です。




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きらきらひかる
キラちゃんバージョン
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聞いて聞いて!!!!!
今年の僕の誕生日はすっごく嬉しかったの。
記念日だったんだよ?
何のかって・・・・・?
それはね・・・・・



僕はね、数日前からすっごく申し訳なく思ってたの。
アスランと想い合えたのは嬉しかったし、幸せだったんだけど・・・・・
初デートがおじゃんになったこと、アスランはすっごく気にしてたんだ。

アスランって、ザラ家の御曹司じゃない?
だから忙しくてあの後初デートの仕切り直しが出来なかったんだ・・・・・
僕はまったく気にしてなかったんだよ?
ただ、アスランの傍にいれたらそれだけで幸せだったし・・・・・

だけど、アスランはずっと気にして僕の顔を見ると申し訳なさそうにするし、会話を始めれば謝ってくるし・・・・・
何度気にしてないよって言っても分かってくれなかったの。
「キラは優しいから、俺を気遣ってそういってくれるんだよね?ごめんね・・・・・」
って。


そんなことないんだよ?


そりゃあ、せっかく付き合ってるなら休日は二人でどこかに出かけたいなとか女の子だったら夢を持つよね?
僕だって人並み以上にあるよ?
だけど、僕の一番の幸せはアスランの傍に入れること。
アスランが僕だけを見てくれたらそれだけで幸せなんだ。

現にアスランは付き合いだしてからも告白が断たないけれど、全て断ってくれてるし、暇さえあれば僕の傍にいてくれるもん。
そんなアスランは僕の誕生日に嬉しいプレゼントをくれたんだ・・・・・
僕自身誕生日のこと、すっかり忘れてたんだけどね・・・・・



「キラ〜!!!!!起きろ!!!!!」
後から考えたら今年の僕の誕生日は休日だったの。
そんなこと覚えてもなかった僕は熟睡してたんだけど・・・・・

朝一でアスランの声で叩き起こされたんだ。
しかも、二度寝しないようにってカーテンも全開にされてまぶしくて目を覚ましちゃったよ・・・・・
「出かけるから用意して?」
そういわれ、行き先は告げられないまま用意させられた。


しかも、後から考えたら母さんもぐるだったみたいでさ、着た事もないようなワンピースを着させられてたよ。
初デートがおじゃんのとき、一応見てもらったワンピースとは違った白のシンプルなもの。
およそ僕が着そうもなくて、母さんの趣味が・・・・・
でも、母さんの趣味とアスランの趣味似てるみたいなんだよね・・・・・


わけ分からないまま出発して、着いたところは国定公園の一部だったんだよ?
目の前には季節外れのサクラが満開で・・・・・
僕たち以外誰もいなくて幻想的だった。
いつか言ったことがあるんだ。


「僕が一番好きな花はサクラなんだ・・・・・散る様子が幻想的で、美しいから。」

ちなみにアスランもサクラが好きだって言ってたな。
アスランはそのことを覚えてくれてたみたい。

それだけじゃなかった。


僕ってね、ごちゃごちゃしたこと嫌いで・・・・・
だからマイクロユニット製作は大嫌いなんだけど・・・・・
成績もいえないほどだよ・・・・・
嫌だからって後回しにしてはいつもアスランに怒られてたんだ。
でも、アスランは逆にそういったこまごましたことが好きなんだよね・・・・・
いつかね、学校からの帰り際にこんな話をしてたの・・・・・



「ちょっとまて・・・・・今、なんていった!?」

「え・・・・・?だから・・・・・鳥」

「とりぃ〜?」

「うん。このくらいの大きさで手のひらや肩に乗って・・・・・で・・・・・こう首傾げて鳴いたり・・・・・」

「まさか・・・・・飛ぶ・・・・・?」

「そりゃあ飛ぶでしょう 鳥なんだから・・・・・」



会話はまだ続いていたんだけど・・・・・
結局マイクロユニットが大嫌いな僕には2週間で作れるわけもなくて・・・・・
ハムスター作ったんだよね・・・・・

自分でも忘れてたよ。

僕、生き物が好きなんだ。
特に鳥が好きで、作ってみたいと思って何も考えずに言っちゃったんだけどね・・・・・
アスランがくれたの・・・・・


「これ・・・・・首傾げて鳴いて、肩に乗って、飛ぶよ? まえ、欲しがっていたから・・・・・だからね?」


そういって手から手へマイクロユニットの鳥を受け渡してくれたんだ。
アスランの瞳の色と同じエメラルドのマイクロユニットの鳥を。
その鳥はね、僕の手に移ってからもちょんちょんと移動しながら肩に乗ったり指に移ったりして可愛かったよ?


一目で気にいちゃった・・・・・


「かわいい〜!!!!!ありがとう。アスラン、大事にするね!!!名前は?なんていうの?」

僕が首をかしげながら聞いたらアスランは顔を真っ赤にさせてたよ・・・・・
なんでだろう? でもね、

「キラが決めて?キラのものだから・・・・・」

そういってくれたから、僕は『トリィ』って命名したんだ。
可愛い名前でしょ?


その後で、アスランは僕にもうひとつプレゼントをくれたの。

「ねぇ、キラ・・・・・これ、受け取って?」

そういって差し出したビロードの箱には、エメラルドがはめ込んであるハート型のペンダント・・・・・


僕は信じられなくてアスランの顔を凝視しちゃったよ。
アスランはペンダントを箱から取り出して僕の首にかけてくれた。

「コレはね、誕生日のプレゼントと、婚約指輪の対のネックレス。」

そういってくれたアスランに僕は心底驚いちゃった。
まさか、プロポーズまでされるとは思わなくて・・・・・


「コーディネイターは13歳で成人だから・・・・・俺と結婚して欲しい。俺がキラを養えるようになったら・・・・・だから今は婚約しかできないけど・・・・・」

そういうアスランに僕は何もいえなくて口をパクパクさせてたらしい。
僕、覚えてないんだ。
そのときのこと・・・・・

「でも母さん…がなんて言うか…」

僕が言ったのはその一言、やっぱり母さんたちの了承いるでしょう?
13歳で婚約して将来結婚するとか言ったら普通は反対するよ・・・・・
ただ、僕の両親は普通じゃなかったこと、頭から抜けてたけど・・・・・


アスランは、

「大丈夫だよ?既に了承済み。『うちのキラをよろしくお願いします』って。おじさんには泣かれたけどね・・・・・。」


そういっていた。
僕はびっくりするよ!!
まさか、そこまで根回ししてるとか思わないもん。
しかも、僕に内緒で何、勝手に了承してるんだろ・・・・・
母さんたちも!!
僕が断ったらどうするんだろうね?
まぁ、断ったりしないけど。


「ええっ???…ア、アスランのお母さんとかお父さんとか…」

うちがいいなら、アスランの御両親はと思って口にしてみれば

「母上は大歓迎だって。キラが娘になるってはしゃいでたし、父上も大喜びだった。」

アスランは既に手配済みで、あとはキラの返事のみの状態だったのだ。
キラはなんだか悔しいと思いつつ、嬉しかったのも事実。


「僕でいいなら喜んで・・・・・」


この日は僕の誕生日であり、プロポーズされた?記念日でもある忘れられない日になった。
ずっと、アスランの傍にいられるってそれだけで僕は幸せだよvvvvv


written by fairywaltz:千絵様

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UpData 2005/07/21
by(c)RakkoSEED